「アロンは二匹の雄山羊についてくじを引き、一匹を主のもの、他の一匹をアザゼルのものと決める。」 レビ記 16章8節
「二人のことでくじを引くと、マティアに当たったので、この人が十一人の使徒の仲間に加えられることになった。」
使徒言行録 1章26節
わたしたちが、「くじ」と聞くと、当たる可能性があるかどうか、不確かな物のように思えるのではないでしょうか?確かに、私たちが生活の中で出会う「くじ」は、商店のくじ引きの「くじ」や、宝くじのような、当たる可能性が低い「くじ」のことを思い浮かべるでしょう。これらの「くじ」は、偶然の確率によって、当たりを引き当てることができます。
それに対し、書に書かれている「くじ」は、くじを引いた結果に、神さまの意志が働く「くじ」です。神さまに献げる最上の物が2つあって、どちらか選ぶことができない時に引く「くじ」。また、熱心に主に従う弟子の内、どちらを使徒として立てるかを決める時に引く「くじ」。人間の意志では決めかねることを、正しい判断に委ねる時に、聖書では神さまの思いが示されるように、「くじ」を引きました。
わたしたちが、信仰生活を続ける中で、判断に迷ったり、先に進めばよいのか、まだ立ち止まった方がよいかを迷う時、自分の思いだけで先に進むことはないでしょうか。そんな時、聖書は、神さまの思いを伺うために、まず祈り求めなさいと教えています。神さまはすべてをご存知ですが、この世で迷いを持つ私たちが祈りを献げる時、必ず最も良い答えを与えてくださいます。願ったとおりの答えそのものでなくても、後から振り返ってみた時、あの時、祈って判断できたことが良い結果につながったと思えることがあるでしょう。 わたしたちは、最善を尽くした上で、神さまのみ心に聞く「くじ」を引きたいと思います。