2020-04-12 今週のみ言葉

 「わたしの口から出るわたしの言葉も むなしくは、わたしのもとに戻らない。それはわたしの望むことを成し遂げ わたしが与えた使命を必ず果たす。」     イザヤ書 55章11節
 「イエスが、『マリア』と言われると、彼女は振り向いて、ヘブライ語で、『ラボニ』と言った。」
              ルカによる福音書 22章26節
 
 墓の中から復活されたイエスさま。マグダラのマリアは、復活されたイエスさまが自分の後ろに立っておられても、その方が、イエスさまだとは、気が付きませんでした。マリアが、イエスさまが復活されたことを確信し、信じたのは、イエスさまから「マリア」と声を掛けられた瞬間でした。

 わたしたちは、自分以外の人が声を出す時、自分の名前を呼ばれなければ、気が付かないことがあります。アメリカの住宅地で夜間、殺人事件が起きた時、「助けて!」と声を出した女性の叫びを、自分が呼ばれていないと思って、警察に通報しなかった結果、その女性が死亡するという事件がありました。この時、襲われた女性が、その近くにいる誰かの名前を呼んでいたら、警察への通報がなされ、一命を取り留めたのではないかと言う、評論家がいます。
 相手の名前を呼ぶことは、その人の心に向けて呼びかけることでもあります。イエスさまは、復活された時、マグダラのマリアの心に向けて、「マリア」と呼ばれました。その言葉は、神さまからの呼びかけであり、復活された方の言葉でしたので、マリアは、その瞬間、すべてを理解し、イエスさまが復活されたことを言葉と目で見ることで確信しました。

 復活の出来事は、わたしたちが神さまと出会うことです。礼拝に招かれた時、神さまからの呼びかけがあり、わたしたちの心が、その呼びかけに応えるということが、大切なことなのです。

2020-04-05 今週のみ言葉

 「あなたたちは、今日わたしがあなたたちに対して証言するすべての言葉を心に留め、子供たちに命じて、この律法の言葉をすべて忠実に守らせなさい。それは、あなたたちにとって決してむなしい言葉ではなく、あなたたちの命である。」   
              申命記 32章46節~47節 
 「あなたがたの中でいちばん偉い人は、いちばん若い者のようになり、上に立つ人は、仕える者のようになりなさい。」
              ルカによる福音書 22章26節
 
 イスラエルの民をエジプトから導き出したモーセと、弟子たちを通して福音の言葉を語られたイエスさま。どちらも、この世での死を迎える前に、残される人々に向けて言葉を残しました。一人の人が、人生の最後に残す言葉は、どのような言葉であっても、人々の心に残る言葉が多くあります。そして、モーセはイスラエルの民をエジプトで奴隷であった状態から救い出したリーダーとして、イエスさまはすべての人を救うメシアとして残された言葉。
 それは、どちらも、その言葉を聞いて従う人々を、命へと導く言葉でした。律法とイエスさまの教え。どちらも、自分の力だけで、生涯やり続けようとしても、続けることができないほどきびしく、正しい教えです。しかし、その言葉を守るべき教えと捉えるだけでなく、教えを守ることができない自分があり、その自分を赦してくださる神さまがおられることに気が付くことが大切です。そして、気が付くだけでなく、その教えに従って歩むことができるように、願い、祈り続けること。それが、神さまからわたしたちに求められていることだと言えるでしょう。
 神さまの愛に触れて、そのことに気が付く者でありたいと願います。